基本事項
ポジションの記号
超重要事項です。頭が擦り切れるくらい暗記してください。パッと思い浮かべられるようになるまで、何度も復唱することです。ピッチャーなら1であるし、ショートなら6です。ライトとレフトは、間違いやすいので注意してください
- 投手→1
- 捕手→2
- 一塁手→3
- 二塁手→4
- 三塁手→5
- 遊撃手→6
- 左翼手→7
- 中堅手→8
- 右翼手→9
1 | P | 投手 | Pitcher |
2 | C | 捕手 | Catcher |
3 | 1B | 一塁手 | First Baseman |
4 | 2B | 二塁手 | Secound Baseman |
5 | 3B | 三塁手 | Third Baseman |
6 | SS | 遊撃手 | Short Stop |
7 | LF | 左翼手 | Left Fielder |
8 | CF | 中堅手 | Center Fielder |
9 | RF | 右翼手 | Right Fielder |
ちなみに、新聞によってはポジションを、漢字で表している新聞社(朝日新聞、読売新聞、日刊スポーツなど)もあれば、数字で表している新聞社(毎日新聞、サンケイ新聞など)もあります。
しかしそれは、新聞だけの話であって、ほとんどのスコアラーは、数字でポジションを書いています。理由は簡単です。漢字は画数が多くて、記入するのに効率が悪いからです。スコアブックは、迅速に記入することが要求されるので、記号は簡単な方が良いのです。逆に言うとスコアブックの世界では、効率が悪いことは常に「悪」なのです。
ちなみに指名打者は、DHであらわします。デグジネートヒッタ−の略です。ピンチヒッターはPH、ピンチランナーはPRで表します。
ボールカウント
どんなスコアブックにもボールカウント欄はあります。ボールカウントは大きく分けて、ストライクとボールがあります。しかし、同じストライクでも、見逃しストライク,空振りストライク,バント失敗,ファウルなどがあります。さらにファウルの中でも、左方向のファウル,右方向のファウル,捕手後方のファウルなどがあります。
これらには決まったつけ方はありません。自分の好きなつけ方をすればOKです。ボールカウントの記号の例を下に示します。この書き方でも良いですし、自分なりに決めても良いです。
なおボールカウントは一球一球確実に記入してください。『まとめてつければ、いいや。』と思ってはいけません。忘れてしまうものです。
見逃しストライク | ○ |
空振りストライク | × |
バント失敗ストライク | B |
ボール | ● |
左方向のファウル | ┐ |
右方向のファウル | ┌ |
捕手後方のファウル | − |
全てのファウルを△で表すときもあります。ファウル方向まで記録したいときは、上のように「−」「┌」「┐」と三種類に分ければ良いでしょう。詳しく記入したかったら、記号を複雑にすれば良いのです。
ボールカウント欄は小さいので、書くときは注意が必要です。たとえばある試合で、ファウルで粘って15球目でゴロになったら、ボールカウント欄は真っ黒になります。できるだけボールカウントの記号は小さく書くことを勧めます。小さいスコアブックなら、なおさらの事です。
このようなエピソードがあります。昭和37年、『東映対阪神』の日本シリーズ7戦目の3回、東映の久保田治がファウルで粘って、19球目でやっとフェアになり、結果はピッチャーゴロでした。(ちなみにピッチャーは阪神の小山正明。)そのときのボールカウントは、以下の通りです。(『庵原英夫著/野球スコアブックのつけ方』のよる)
○×●△△△△●△●△△△△△△△△
極端な例ですが、現実にあった出来事なので、今後もこのようなことは起こりえます。
試合結果の記入
スコアブックには最終的な結果を記入する欄があります。 最終結果は、 アウト,残塁,ホームインの三つです。 これらにも記号があります。
アウト | T、U、V |
残塁 | l |
得点 | ● |
アウトはワンナウトだったらT、ツーアウトだったらU、スリーアウトだったらVと書きます。残塁は「l」と書きます。レフトオンベースの略です。いい加減に書くと、得点記号の○と混同するので注意が必要です。
得点は●あるいは○と書くことが多いです。しかし同じ得点でも、自責点(アーンドラン)による得点と、失策による得点があります。自責点はE、そうでない得点は○と区別する方法もあります。自責点の判断は簡単ではないので、最初のうちは区別してつけなくてもいいと思います。
レフト越えホームランによってホームインした。●は得点を表している。
デットボールの後、三番打者によって進塁。最終的には残塁に終わった。
スイングアウトでワンナウト。
ピッチャーゴロでスリーアウト。イニングが終了したら、枠の右下に//または/をつけておくと便利です。