1 はじめに

ここではプロ野球の公式記録員が採用しているスコアの付け方をを解説します。結構難しいので、スコアブックの基礎がある程度分かっていることを前提にします。「スコアって何で重要なの?」「どんな記号を使って書くといいかな?」と考えている方は、「スコアブック1」で解説されているので、そちらを参照してください。

「スコアブック1」で解説した記入法は、一般式と呼ばれているものです。早稲田大学でよく使われていたことから、「早稲田式」と呼ばれます。

それに対して、今回はプロ野球の公式記録員が採用している、「プロ野球式」の付け方を解説します。慶応で開発されたことから、「慶応式」とも呼ばれます。他にも「直木式」「山内式」とも呼ばれます。以後ここでは、「一般式」「プロ野球式」と呼びます。

「プロ野球式」は「一般式」に比べて異なる面がたくさんあります。一般式に慣れればなれるほど面食らう可能性が高いです。

例えば盗塁の記号は、一般式では「S」が普通ですが、プロ野球式では「O'」と書きます。「S」の方がものすごく分かりやすいけれど、どうして改訂しないのでしょうか?何かそう簡単には改めることができない理由があるかもしれませんね。

ちなみにエラーも「E」は使わず、「'」を使います。ショートのエラーなら、「6'」となるのです。アウトカウントも「T」「U」「V」ではなく、数字の「1」「2」「3」を使います。ヒットの記入の仕方もかなり異なり、一般式のほうが直感的には分かりやすいです。

こういう風に書くと「うわぁ難しそうだな。」と思うかもしれません。しかしちょっと待て!!いくら記入の仕方が違っても、スコアブックの根本である「記号で記録する」という点では、一般式と共通しているのです。 だからそんなに身構えることはありません。

あと一般式で記録するのに慣れている方にとって、プロ野球式は「難しそうだな」と面食らうかもしれませんが、プロ野球式を知れば知るほど、深く関われば関わるほど、「すごい!よくできている記録法だ!」と思うように なります。

一般式とプロ野球式はどこが似ていてどこが違うか、と比較するのも面白いかもしれませんね。そうすると一般式の欠点もおぼろげに見えてくるはずです。

プロ野球式の起源

プロ野球式の記録法は、慶応の直木松太郎がアメリカの記録法に改良を加えて、あみだしたものです。

直木松太郎
・昭和二十年死去
・慶応独自の野球技術や記録法を開発
・記録法&大リーガーに非常に詳しかった。

それをパリーグの元記録部長である山内以九士(やまうちいくし)が受け継ぎ、同時にセリーグの記録部長 である荻原兼顕もこの記録法をプッシュし、定着しました。ちなみに直木松太郎と山内以九士は野球殿堂に入っています。

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