7. むすび

いかがですか?一般式とかなり違って驚いたかもしれません。しかしいったん飲み込めば、スムーズに付けれるはずです。最初のうちは、甲子園やプロ野球を見て練習すると良いでしょう。プロ野球の試合は、プレーがセオリー通りで、スコアブックがきれいに付けれるからです。一番難しいのは草野球です。なんでかというと、エラーなどハプニングが多くて、スコアブックをつけるのも、プレーを判断するのも難しくなるからです。

スコアブックは奥が深いです。やればやるほど、知れば知るほど、野球を違った視点で見れるようになります。ただ見ているだけとは、また違った感覚があるのです。

おそらくスコアブックの付け方については、このコーナーで終わりだと思います。記録法については、もうこれで十分であると判断しているからです。(やるとしたら記入例)次に何を書くとしたら、「明治野球史」や「集計方法」などを考えています。

「明治野球史」は読めば読むほど面白いです。当時のエリート学校の野球に対する意識(それはもうすごすぎる)、今から見ればとても滑稽で非科学的な練習(俗にいう「しごき」だけど、それを越えているような気が。文献「野球寮バンカラ記」にはすごい内容が書かれているらしい。)、などどのように野球が発達していたかがよく分かります。「色彩計画研究室→カラートピックス→スポーツと色彩」でもちょっと取り上げていますから、興味があったら見てください。

またアメリカと日本の野球の発達史を比較すると、全然違うことが分かります。簡単に言うと、普及プロセスがあべこべなのです。アメリカは「下から上へ」、日本は「上から下へ」がキーワードです。どういうことかというと、日本の場合、野球はアメリカ人の先生から、エリート学校の学生に伝わり、その後に中学校,小学校に伝わった。いわゆる上意下達によって、野球が広まったのです。このように上から下に伝わる現象を「トリクル・ダウン現象」と言います。それに対してアメリカの場合は、野球は民衆の娯楽から始まり、その後に野球がビジネスになり、大リーグにまで発展しました。つまり「下から上へ」の方向なのです。

スコアブックは、記録をストレートに表すことができます。打率や長打率,防御率も簡単に算出でき、それが選手たちの励みや反省にもなります。しかし逆に言うと、スコアブックは使い方を誤れば、凶器に返信するのです。どういうことかというと、プレッシャーの道具になることもあるのです。

分かりやすい例が偏差値教育です。スコアブックでもそれと似たような現象が起こりやすいのです。たとえば受験の場合、「偏差値を一ポイントでもあげて良い学校に行こう。」と親も先生も、生徒に向かって言い過ぎると、それがプレッシャーになり、ノイローゼになったり、下手すると自殺することになります。

スコアブックでも「お前は打率が悪い。」と言い過ぎると、それが選手たちにとってプレッシャーになり、十分な力を発揮できないこともあるのです。スコアブックはすごく有効なツールです。ただ使い方を誤ると、凶器になりうるので注意してください

ちなみにみなさん、勉強を蹴飛ばす(蔑む)言葉をいくつ言えますか?「教育ママ」「青ひょうたん」「がり勉君」「偏差値信望者」などいろいろ考えられます。しかしスポーツを蹴飛ばす言葉を、思いうかべることができますか?

勉強に比べたら難しいはずです。そう!スポーツは勉強に比べて、蹴飛ばしにくいのです!(「部活信仰」もスポーツを蔑みにくくする原因。)そう考えると、「スコアブックは使い方を間違えると偏差値教育の元になりうる。」ことが、勉強に比べて意識しくくなります。(スポーツは蹴飛ばされにくいから。)

しかしどんなものでも、やりすぎたりすると具合がわるくなるのです。スポーツも適度にやれば健康にいいですが、やり過ぎると体の調子が悪くなったりします。ネットワークゲームも、適度にやれば楽しい遊びになりますが、やりすぎると、家に引きこもりがちになり、他のことがおろそかになる恐れもあります。勇気も行き過ぎれば無謀になるし、行かなさ過ぎると臆病になります。

スコアブックも使い方を誤ると、プレッシャーの元になるので、気をつけてください。とくにスコアブックを扱うマネージャーやコーチは。

それではみなさん、スコアブックを有効に利用して、ベースボールをエンジョイして下さい。ここまで読んでくださりありがとうございました。

SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO