1-4 色の見える原理

■光の屈折

ニュートンの実験でも分かるように、プリズム内を通 った光は、プリズムに当たったときと、プリズムから出た ときの二度、波長ごとに屈折し、分光して、スクリーン上 にスペクトルが表れます。

ニュートンの実験

このように光は、空気からプリズムへ、プリズムから 空気へというように、ひとつの媒質から違う媒質に進むと き、折れ曲がります。このような現象を光の屈折 と言います。

虹は、雨上がりの後に浮遊している水滴が、プリズ ムの役目をして太陽の光を分光し、美しい虹になるので す。

■光の散乱

大気中には、チリや水滴のような小さな粒子がたく さん浮遊しています。太陽の光は、これらの粒子に衝突 し、散らされてしまいます(不規則に方向を変える)。 このような現象を光の散乱といいます。波長の 短い光ほど散乱されやすく、波長の長い光ほど散乱しに くいです。

空が青いのは散乱した短波長の光、すなわち青い光 が空に残り、青空を私たちに見せているからです。夕 焼けが赤いのは、夕方は太陽が遠くに行ってしまう( もうすぐ夜になるから)ので、散乱された短波長の光が 私たちのところまでは届かず、長波長の光だけが空に残 り、夕焼けを見せるのです。

水滴の塊(雲)が空にあると、この塊に衝突した光は、 全ての波長にわたって散乱してしまいます。全ての波長の光 の散乱ですから、雲は白く見えるのです。霧やかすみが 白いのも原理は同じです。

一部の波長の光が散乱される現象をレイリー散乱、 全ての波長の光が散乱される現象をミー散乱と言います。

■光の干渉

光は電磁波の一種で、波の形で進んでいます 。光の波と波が重なり合う現象を、光の干渉と言い ます。

光の波の重なり方によって、お互いの波が強くなっ たり、弱くなったりします。それぞれ、強めあう干渉、 弱めあう干渉と言います。強めあう干渉は色が強調され 、弱めあう干渉は色が弱くなります。シャボン玉の色が 揺らいで見えるのは、強めあう干渉と弱めあう干渉がランダムに 起こるからです。

■光の回折

光が物体の縁に当たると、光の一部が、物体の後ろ に回り込む性質があり、この現象を光の回折と言 います。回り込む度合いは、長波長の光は大きく、短波長 の光は小さいです。

回折の例はCDの表面です。CDの表面は非常に 細かい凸凹があり、凸凹の縁で光が回折し分光するため 、CDの表面はさまざまな色が見えるのです。虫の羽 や貝殻の内側が虹色なのも、光の回折によります。

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