色相環

■ 色相環

私たちが良く知っている虹色は、赤→橙→黄→緑→青→藍→紫の七色です。「せい・とう・おう・りょく・せい・らん・し」と覚えると覚えやすいです。

虹色の順番「赤→橙→黄→緑→青→藍→紫」に赤紫を加えて、リング状にならべると下のようになります。これを色相環と言います。色相環には色々な種類がありますが、この色相環は日本色研配色体系(PCCS)の色相環です。(本当は24色相あるが、色の勉強には12色相で十分。)

黄色を中心に考えると、黄色から距離が近い色相は「黄緑」や「オレンジ」であり、逆に遠い色相は「青紫」です。 黄色と最も離れている色相は「青紫」であり、ちょうど黄色の対向に位置しています。

PCCS色相環

このように色相環の反対側に位置する二色を補色と言います。反対色という言葉がありますが、意味はほぼ同じです。

大雑把に言うと、赤の補色は緑になり、青の補色は橙になります。


■ 補色の応用

補色は色相差が最も大きいので、お互いの色を目立たせる効果があります。赤−緑,青−橙色などの補色配色は非常に目立ちます。

補色配色の看板はかなりあります。例えばセブンイレブンの看板は、赤−緑の配色になっています。理由は二つあると考えられます。一つは目立たせるため、もう一つは客の食欲を増進させるためです。

セブンイレブンの看板

赤と緑(+オレンジ、黄)は食べ物の色に頻繁に登場する色です。逆に紫や青は食べ物の色としては馴染がうすいので、食品を扱う業界において、これらの色をメインに使用するのは非常に危険です。なぜなら食欲を減退させるからです。ただし鮮やかな青や水色は爽やかなイメージがあるので、アイスやカキ氷、スポーツドリンクには効果的な色です。

親しみのある色を用いることによって、「気軽にモノを買える」といった手ごろ感を客に持たせるのです。しかしそればかりであると、マンネリ化する恐れもあります。あえて差別化を図るために、全然違う配色を用いる手もあります。ローソンが良い例です。

商品パッケージにも補色配色は良く使われます。例えばお茶メーカー。ペットボトルのお茶のパッケージ色は、緑や黄緑、茶色が非常に多いです。これはお茶のイメージを出すためです。

今度お茶を見たとき、パッケージに注目してください。かなりの確率でが用いられています。これは緑の反対色が赤であるためです。(例外として「爽健美茶」がある。)

パッケージは、目立つことが重要なので、目立つ手段として補色配色が用いられるのです。しかしそればかりやってはマンネリ化するので、差別化をはかるために、類似の色相で配色する手もあります。


☆かなりレベルの高い話

色相環は虚構のシステムである。(あと色立体も)なので参考にするのは良いけど、色相環にとらわれてばかりいると、思考の幅が狭くなる。色というのはまわりを見渡すだけでも一杯ある。色相環にある色ばかりが色ではない。そんなこと当たり前じゃないかと思うかもしれないが、色彩検定漬けになると、やれPCCS、やれマンセル、やれトーンオントーンだの、PCCSのことしか思いうかべれなくなる恐れがある。言葉というのは、非常に便利であるが、様々な事象の幅を狭めることになる。じゃあPCCSが役に立たないかというと、そういうわけではない。色や配色の位置づけが分かると言うことは、相手に配色を説明するのにおいて、スムーズに行えるメリットがある。実際はそう簡単に二元論で割りきれるわけではないので、難しいところではあるが。

あえてこう言う。色相環の奴隷になるな!!と。

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