色彩図書館

■パーソナルカラー

はじめてのパーソナルカラー トミヤママチコ 学研

パーソナルカラーで有名なトミヤママチコさんが監修の本。パーソナルカラー診断の流れが詳しく書かれているなど、内容は相当濃いです。通信講座の教科書に使われることもあります。パーソナルに必要な色彩学の知識も、一通り載っています。もちろん女性向けに書かれています。色彩の本は、女性向けに書かれていることが、少なくなくありません。とくにパーソナルカラーは、このことがあてはまります。「しわを隠したい」「太っているように見せたくない」「大人っぽく見せたい」など、悩みごとにどのような色の服を着たら良いか?が、詳しく解説されています。

イメージアップのカラー作戦 ビジネスマンのためのカラーコ ーディネート 深井寿乃著 マール社

前述したパーソナルカラー本の男性バージョン。ただ内容の濃さは、イマイチです。質問形式で似合う色を割り出すものです。色彩についてはあまり触れられていません。色について全く知らない方にはオススメです。カラーテクニックの内容が、スーツやネクタイに特化して、ビジネスマン向けの本とも言えます。もちろん女性でも使えます。しかし「はじめてのパーソナルカラー」と比較すると、見劣りしていています。

新カラーコーディネート術―間違った色常識をくつがえす色彩論 「青み」と「黄み」のアンダートーンが色彩調和を決める 1994 現代書林 貞子ネルソン

この本はさまざまな色を、「青み」と「黄み」に分けることから始まります。たとえば緑は、青緑のような「青み」の緑と、若草色のような「黄み」の緑があります。「青み」の色を「キー1」と呼び、「黄み」の色を「キー2」と呼びます。(キーは鍵という意味。)そしてこの本では、同じキーの色の組み合わせは調和して、違うキーの色の組み合わせは不調和になるとしています。つまりコーディネートするときは、すべてのアイテムの色を、キー1(キー2)の色でそろえた方が良いのです。(この理論をカラーキープログラムと言う。)

この理論を用いて、普段の生活で、どのようにカラーコーディネートを生かしたら良いかが書かれています。他にも現在人の色彩事情についても書かれています。特に男性に向かって警鐘していると思われます。(例:もっと趣味を持て。服は自分で選べ。etc )

ただ著者は、カラーキープログラムにばかりしがみついている感がします。「黄み」と「青み」で色を分けるという考えは、参考になりますが、それだけが絶対ではありません。 パーソナルカラーやその応用についてなら、他に良い本がたくさんあるし、この本がメインにはなりえません。

■服飾

カラーコントロール 2002 新美容出版 西海洋史

 ヘアカラーの施術を行う際のテクニックについて紹介されています。内容は、

完全に業界向けなので、何も知らないまま読むと、混乱します。ただ内容は間違いなく濃いです。ヘアカラーは、他の色(メイクや服)と、どのような点が決定的に違うか?といったことは、大変よくわかります。(ただしそれが分かるようになるには、色についてかなり知っていないといけない。)

ヘアカラー入門 2002 新美容出

一番最初に読んだヘアカラーの本。ちなみに全部読むのにかなり時間がかかりました。理美容業界用語の連発です。(例:それではレベルスケールを作ってみましょう。まずウィッグを固定して、シザーズでサンプルを1cmスライスでとります。そのあと6%オキシ(ライトニング剤でも良い)で脱色します。)

前半はレベルスケールの概要と作成法、ヘアカラーの成分について、そしてメインがヘアカラーの染め方そのものに関する技術(エマルジョンやメッシュデコロレなど)です。後半はヘアカラー施術のケーススタディが十数例、紹介されています。

どちらかというと、ヘアカラーの特徴についてよりは、ヘアカラーの染め方の技術について、多く記述されていました。当初の俺は、前者の内容を期待していたから、ほんのちょっとだけ期待はずれでした。(今は後者の内容も、面白いと思っている。) しかしこの本のいいところは、付属として付いている、ヘアカラー用語辞典です。色彩学用語とヘアカラー用語(業界用語)が、辞典方式で分かりやすく簡単に紹介されています。この辞典はかなり助かりました。分からない言葉をすぐに調べることができるからです。

HAIR COLOR色彩学―Hair color study 2000 新美容出版 ヨシタ ミチコ, 日本ヘアカラー協会

 ヘアカラーの色彩学についての本です。内容は、色彩学のさわり,パーソナルカラーの概要、各シーズンの似合うヘアカラーの提案です。 しかし、ヘアカラーそのものに関する言及、発色や脱色のメカニズム、ヘアカラー独特の特性や注意点などについてはまったく書かれていませんでした。正直言うと、お勧めできません。理由は以下のとおりです。

俺はこの本は、美容学校の図書館で読みましたが、買わなくて良かったと考えています。「ああやっぱりな、パーソナルカラーリストが書いたヘアカラー本だな。」という考えがよぎりました。

ファッションコーディネートの世界―スタイリスト、コーディネーターのための基礎知識とテクニック  1995 文化出版局  林泉

ファッションについての幅広い知識が網羅されています。内容は、色彩学,流行色,素材,コスチューム,TPO(馬術の服装については結構興味深かった),メーキャップやヘアについてなど。 どちらかというと、事典的な本です。トータルビューティー的性質があるともいえます。悪く言うと中途半端です。

ちなみにヘアは、カットやワインディングやカラーリングについてではなく、コームやドライヤーのテクニックが載っています。(つまりこの本は、特別な免許(例:美容師)を持っていることを前提にしていない。トータルビューティー的性格が現れている一面である。)

美容のヒフ科学 2002 南山堂 安田 利顕

その名のとおり、理美容で重要なヒフ科学について書かれています。肌の構造や科学的性質、美容食、皮膚の手入れの注意点(石鹸や香水の使い方など)、もちろん髪や爪についても取り上げられています。この本のいいところは、 皮膚について正確な知識を、やさしい言葉で書かれていること、そして皮膚科医の立場で、美容について書かれていることです。化粧品会社の立場で書かれている本とは、内容がかなり違います。化粧品会社は、自らの売り上げのために、皮膚について正確なことを教えたがらないことがしばしばあるからです。この本の著者は、皮膚科医は、大手の化粧品会社と強いコネクションを持ってはいけないと警告しています。 とくに化粧や皮膚について、マスコミにだまされている方が読むと、目からうろこが落ちまくります。この本と化粧品会社が書いた本を比較するのも面白いかもしれません。

■検定関連

わかりやすい色彩と配色の基礎知識―はじめて学ぶ「色彩能力検定3級」対応 2002 永岡書店 有本 祝子, 岡村 美知

色彩検定を受けようと思ったときに、一番最初に出合った本。この本は検定の内容だけでなく、色彩に関するエピソードもたくさん盛り込まれており、楽しく勉強できます。事例が多く、非常に分かりやすいです。よくある検定本は、『これを暗記しろ。』といったことばかりが強調され、無味乾燥であることが多いが、この本はちがうなと感じました。

カラーコーディネーションの実際―第1分野・ファッション色彩  2003 東京商工会議所 

商工会議所のカラーコーディネーター検定試験1級の公式テキストです。内容は服飾のカラーコーディネートはもちろん、メイクアップやファッションビジネス、流行論、衣料の性質、品質管理、ボディーカラーなど多岐にわたって詳しく網羅されています。

かなり値段は高いが、内容はものすごく濃いです。検定のテキストは、「合格したらもう終わり。ポイ。」というものも少なくないが、この本はそのような台詞を吐くことはないです。俺は検定に合格した後も、この本はかなり読み込んでいます。ちなみにデザインやファッションを専門的に学んでいなくても、全然理解できます。

■色彩関連

色彩ガイドブック―配色の基本がすべてわかる  2003 永岡書店 佐藤 千佳

色に関する簡単な知識、色彩心理、生活でどのように色を使ったら良いかが、具体的にわかりやすく書かれています。これで1000円はかなり安いです。色彩の知識がなくても、簡単に読めます。 女性向きに書かれていますが、男性ももちろん参考になります。厳密に言うと、間違っている部分も数箇所あるが、それはたいしたことないし、色について知りたいなと思っている方にオススメです。そしてこの本の強みは、色彩検定にとらわれていない内容であることです。(かなり重要)

色彩ワンポイント/日本色彩研究所/日本規格協会

10冊セットで値段は二万円近くです。内容はとても濃いです。 色彩士検定一級で推薦されている本です。1993年に発行された本ですが、 今でも十分に通用します。SD法や安全色彩が詳しく書かれていて、 カラー上級者なら絶対に押さえておきたい本。完全に絶版ではありませんが、 手に入れるのはちょっと難しいです。古本屋なら少しは安くゲットでき るかも。

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