ヘアカラーの基礎知識2

■ 髪を染めること

ヘアカラーをする際に壁に当たるのが、クライアントはみんな既染毛で あることです。メーカーのカラーチャートを見て、その通りのヘアカラーを使 っても、色も明るさもまったく違う仕上がりになってしまったというトラブル もあります。

ホームカラーもそうです。スーパーやドラックストアで売られている ヘアカラーのパッケージを見ると、染め上がりのイメージの色が印刷されています。 しかし、実際にはその通りには染まりません。なぜかというと、それはあくまでも 「バージン毛の人が染めるとこんな感じになりますよ」という目安に過ぎないのです。

今の世の中バージン毛の人は簡単には見つかりません。とくに若い女性は そうです。また一口に日本人のバージン毛といっても、真っ黒の人もいれば、 明るめの栗色の人もいます。だからバージン毛の状態で、同じヘアカラーを 使って髪を染めても、仕上がりの色は微妙に違います。

バージン毛という恐ろしいほどレアなケースでさえ、仕上がりの色が 微妙に違うんだから、既染毛から思い通りの色を出すのはかなり難しいです。

ではどうすればいいのでしょうか?まず髪を染めている人は、例外なく脱色 (ブリーチ)をしています。そのため脱色した時の髪の色を、把握することは 重要です。脱色したときの髪の色調を、アンダートーンといいます。同じ色の ヘアカラーを使っても、アンダートーンが違うと、仕上がりの色が違ってし まいます。ちなみにアンダートーンを数値化したものをアンダーレベルと言います。

アンダートーンを計るには、レベルスケールが便利です。またアンダートー ンとヘアカラー剤の色素を合わせた色のことを、アンダーカラーといいます。

アンダートーン:ブリーチしたときの髪の色調(ヘアカラー剤の色素は考えない)
アンダーレベル:ブリーチしたとき、髪の色調の段階を数値化したもの。
レベルスケール:アンダートーンを計るためのツール。
アンダーカラー:アンダートーン+ヘアカラーの色素。

プロのカラーリストは、髪の知識に加えて既染毛のアンダー トーンアンダーカラー、そしてレベルスケール について知る必要があり、ここではそれについて解説します。


■ アンダートーン

アンダートーンとは、毛髪を脱色したときに現れる髪自体の色調(トーン) を指します。脱色色調とも言います。髪を脱色すると、

黒 → 暗い茶色 → 茶色 → 明るい茶色 → うすい黄色 → 白

と変化します。ここで注目したいことは、髪の脱色が進行すると 色相も変化することです。

赤 → 赤みのオレンジ → オレンジ → 黄みのオレンジ → 黄

髪が明るくなるにしたがって、 色相が黄色よりにシフトする!!非常に重要なことであり、 絶対に覚えなければならない。「暗い髪の人」と「明るい髪の人」を (毛の色素は完全に退色しているものとする。)、同じヘアカラーを 使って染めると、仕上がりの色が、「明るい髪の人」は「暗い髪 の人」に比べて、黄色よりになります。何でかというと、「明るい髪の人」 のアンダートーンは、赤の色素が少ないからです。(一概にそうとは言い切れないが・・・)

ちなみにブリーチするとき、毛髪内部のメラニン色素が分解して、 明るくなっていく段階を、数字で表現したものを、「アンダーレベル」といいます。 アンダーレベルは、アンダートーンを数値化したものともいえます。数字が 上がるにつれて、明るく色の髪になります。

アンダーレベル(アンダートーン)の判定は、「レベ ルスケール」を使って判定することができます。レベルス ケールとは、日本ヘアカラー協会が日本人の髪のアンダートーンを 「レベル5」から「レベル15」まで11段階に分類し、作成したもの です。

■ アンダーカラー

脱色色調であるアンダートーンに、ヘアカラー剤の色素(ティント)を組み合わせた 状態を指します。ヘアカラーの仕上がりを予測する際に、アンダーカラーを見極め ることは必要不可欠です。アンダーカラーを見極めるには、アンダートーン について熟知しないといけません。アンダーカラーを把握するのはかなり難しい です。

■ レベルスケール(重要)

現在ほとんどの女性がヘアカラーをしていています。サロンに来るお客もほとんどが 既染毛であり、そのお客のアンダートーンを正確に把握して、いかに的確にカラーチェンジする かが問われます。そこでアンダートーンを見極める絶好のツールとして、レベルスケール があります。

レベルスケールは、ヘアカラーをして約3ヶ月後に退色した状態のアンダーレベルを 「共通のものさし」として数値化するために、日本ヘアカラー協会が2000年4月に 制作したものです。

このレベルスケールが作成された目的は、サロンのスタッフ同士で語れる「共通言語」を 作るためです。漠然と「明るい髪の場合は・・・」と言うより、「レベル9の髪の場合は・・・」 と言ったほうが、明確に髪の明るさを伝えることができます。もちろんこのレベルスケールは、 理容・美容学校やサロン内での勉強に役立つことは、言うまでもありません。

ヘアカラー剤のメーカーは独自のカラーチャートを出しています。色相もレベルも メーカーによって表記の仕方がバラバラです。一昔前は、自分のサロンで使っている メーカーのカラーチャートを用いて、レベルを覚えるパターンが多かったらしいです。

しかし今の時代は、1つのサロンで1つのメーカのカラー剤を 使用することは珍しくなりました。サロンによっては、5社のメーカーのカラー剤を 使用していることもあります。さてこのような時代になると、サロンは大混乱しました。

なぜなら各メーカーごとにレベルの表記や基準がバラバラだからです。レベルの統一基準しないと、 サロンが混乱するのはもちろんのこと、若い理容師,美容師,カラーリストの教育にも支障が生じるし、 ヘアカラー技術のレベルアップを妨げる要因になります。(これがヘアカラーは難しいと 思わせる要因の一つだと思う。実際ものすごく難しい分野であるが・・)

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