黄色は暖色系の仲間で、赤やオレンジとイメージ的に似た性格を 持っています。暖かいイメージもしますし、食品の中にも頻繁に 登場する色です。そのためおいしいイメージを作り出すには、赤やオレンジに 次ぐほど重要な色です。

また黄色は赤と青(緑)をつなぐ役目もあり、たとえば信号は赤は とまれ、青は進め、それを黄色の注意が赤と青を繋げています。また 果物や野菜も、緑はまだ熟れていない、赤は非常に熟れている、そして 黄色はその中間を担っていることがあります。そのため黄色は中間役に なることが結構あり、私たちに中間的なイメージを与えることがあります。


西洋では黄色は忌み嫌われていました。 とくにレモンイエローや褐色っぽい黄色 は嫌われていました。子供の洋服に表れることは あっても、貴族身分の大人の服として表れることは 滅多にありませんでした。

黄色はキリスト教徒とユダヤ人を区別付けるために、 用いられていました。ユダヤ人に黄色の帽子などの しるしを付けさせたのです。ユダヤ人の不信感が黄色を 選択させており、中世の黄色は裏切りや詐欺のシンボルでした。

また黄色は道化師が着る色でもあります。 衣服の中央で左右色分けにするデザインを ミ・パルティと呼び、14世紀のイタリアで 子供の間に流行した時期がありました。 ミ・パルティを連続させると縞模様(ボーダー) になり、縞模様もミ・パルティと似たような性格を 持っていました。道化師や娼婦は、黄色と緑を含む  ミ・パルティの着用を、強制されることがありました。

ただしこれはキリスト教の思想です。同じヨーロッパでも、 北欧では黄色は悪いイメージはありませんでした。なぜなら 黄色は、白に次ぐ明るさがあり、太陽を象徴したからです。 夏の時間が短い北欧の住民にとって、 太陽が重要であることは、容易に想像できます。ましては北欧には 白夜という現象があって、冬はほとんど太陽が現れなく、暗闇の 世界になるのです。太陽に思い入れが深くなるのは、決して おかしいことではありません。

また麦など作物を連想させ、黄色は豊穣のシンボルと して受け取られることもありました。(これは北欧神話を 知っていると、よくわかるかも・・・。)

中国では黄色は「地位」「太陽」を 示す神聖な色でした。黄色は五行説で、中央に位置し天下を統一する シンボルであります。天子だけが黄色の服を着用することができました。 黄色の染料は、直接染料としてくちなし,ウコン,サフランなどが 挙げられます。ミョウバンや椿の灰などの媒染剤によって着色する染料として、 刈安や福木などがあります。ミャンマーやタイなどでも、 僧侶の着る服は、鮮やかな黄色で染められています。(ウコンで染められている。)

日本では、中国(五行説)の影響で、冠位十二階に黄色が 取り入れられました。しかし中世以降は、あまり注目されない 色でした。だから他の色に比べて、中々ネタがありません。 ということで、ここで五行説について簡単に説明します。 五行説は、あとあとトピックスとしてとりあげるかもしれません。

五行説とは、「万物は、木,火,土,金,水の5つによって成り立っている。」 といった考えです。それらをかたどった色はそれぞれ「青、赤、木、白、黒」でした。 ちなみに紫は、西洋から帝王紫が入る(孔子の時代)前は、卑しい色とされてい ました。紫は赤と青が合体していて、図々しい色であったかもしれません。

さて一番尊敬された色は、前述した通り黄色です。万物の中心をつかさどる色です。 五行説の対応表は下のようになります。

 
季節 土用
  青春 朱夏   白秋 玄冬
方角 中央 西
守護者 青龍 朱雀 白虎 玄武

「土用丑の日」にうなぎを食べて祝うのは、この五行説の影響です。 土用は中心(黄色)に位置するからです。また五行説では、「木から火を生じ、 火から土を生じ、土から金を生じ、金から水を生じ、水から木を生ずる。」 考えがあります。このへんが「輪廻思想」に似ています。

さてなぜお稲荷さん(きつねの姿をした神様)が商売の神なのでしょうか? それは、「土から金が生じる」を注目すると分かります。土は黄色、金は白色です。 きつね(黄色)がお金を産むからです。

このように、五行説の影響を受けている場面がたくさんあります。 ゴレンジャーシリーズでも、レンジャーに使われる色は、五行説にある色 (青、赤、黄、白、黒)が主流です。

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