青といったら、どのようなイメージをするでしょうか?「海」「空」「水」などをイメージすることもありますし、「涼しい」「寒い」「神秘的」「暗い」といったイメージも考えられます。

学内の人(主に研究室内)10人くらいに、「青といったら、何をイメージする?」と聞いたら、一番多かったのが「水」「海」で、次いで「涼しい」「冷静」などの回答も多かったです。珍しい回答で「ローソン」というのもありました。

ちなみにローソンのマークはご存知のとおり青ですね。一般的にコンビ二のように、食品を中心に扱う業界は、ロゴやパッケージの配色は、暖色系や緑を使うことが多いです。なぜならこれらの色は、食品を連想し、これらの色を使うだけでも、客に『私たちは食べ物を中心に売っています。』とアピールすることができるからです。セブンイレブン、デイリーストア、マクドナルド、モスバーガーなどのロゴを注目してください。暖色系や緑をふんだんに使っていることがわ かります。

また暖色系+緑は、食べ物をおいしそうに見せる働きがあります。ハンバーグは茶色(色相:オレンジ)が普通ですが、もしハンバーグが青色や紫色だったら、決しておいしそうには見えません。つまり青や紫は、食べ物してはなじみが薄く、食べ物としては奇抜なイメージを与えることになるのです。

ローソンは食品を扱う業界なのにも関わらず、ロゴの色を青にしました。 しかし決しておかしいことではありません。おそらくローソンは差別化を図ったのです。 食品業界だからって、暖色系ばかり使うのは、マンネリになることもあります。 ローソンは、開店直後は、売り上げが決して良くなかったです。

しかしローソンは対策を講じました。青いユニフォームに、ピンクの縦ライン を加えたのです。このことによって、親近感をアップさせる狙いです。この狙いが 成功して、売り上げは伸びるようになりました。ローソンの看板も、青地の中に 赤いラインが入っていますが、ユニフォームと同様の狙いです。寒色系は冷た いイメージを与えるので、それだけで親しみのあるイメージを作るのは、 決して簡単ではありません。(しかし不可能ではない。)親しみのあるイメージを 作るときは、暖色系を使ったほうが無難ではあります。


■ 青のイメージ

青は、晴れた海や空を見渡せば、いくらでも見る事はできます。しかしこれらの青は、 見ることは出来ても、手に取ることは出来ません。海水も遠くから見れば青に見えますが、 いざ手に取ると、透明やにごった色に見えます。自然界で、手に取ることの青は、極めて 少ないです。鉱物ではラピスラズリ(瑠璃)、植物ではツユクサやイヌフグリ,ワスレ ナグサくらいのものです。視覚現象としては青はいくらでも見れるが、モノとしての青は 接する機会が少ないのです。そのため青は、神秘的なイメージを、人間に与えることが あるのです。

青→物質として接することが少ない→神秘的なイメージがある。

青空や海は、たいがいの国で見ることが出来るので、青のイメージは、他の色のイ メージに比べて、普遍性が強いです。日本は湿度が高いため、遠 く離れている景色は青みがかかって見えます。山を「青々とした山(青山)」と呼ぶこと があるが、青山の「あお」を見ることは出来ても、実際に「あお」をゲットすることは できません。

ヨーロッパでも、青は聖母マリアのシンボルです。絵画の世界で、 マリアのマントは、青色で書く決まりになっていました。ラピスラズリと言う 極めて高価な鉱物を砕いて、青を表現していました。依頼者と画家の間で、 「ラピスラズリは何グラム使用する。」と契約書に明記したほどです。もちろん 量が多くなると、値が張ります。神秘的なイメージを、青に託したと 考えられますね。

また「青七現象」という言葉があります。これは青色と数字の7は、他の色や数字に比べて、 民族や文化のちがいに関わらず、誰からも好まれることを指します。ラッキーセブン、 セブンブリッジ、七五三など、7という数字は多用されています。モーニング娘のシャッフル ユニットに「青色7」があるが、元ネタはおそらく「青七現象」であると思われます。 ちなみに他の二つは、「あか組4」「黄色5」です。信号の配色と同じですね。心理学の分野では、 「マジカルナンバー7」と言う言葉があって、人間の記憶は、約七種類の事項まで 同時に扱えることが、分かっているようです。

日本色研の「嗜好色調査」によると、青は嗜好色の上位に食い込むことが多く、 青を嫌う人は非常に少ないです。

青には、「陰気な」「寂しい」といったマイナスイメージも存在します。 「受験生ブルース」など、ブルースは悲しみや苦しみを歌っています。ブルー のイメージが、そのまま反映しています。落ち込んだ気持ちを 「ブルーな気分」と言ったり、生理の期間を「ブルーデー」と言うのも、 青の悲しいイメージから来ています。また楽しかった週末後にやってくる月 曜日を、「ブルーマンデー」と言うのも、労働者の気持ちを良く表して いる使い方です。

青は「未熟な」「若い」と言ったイメージもあります。「まだまだ青いのぉ」と 言うことがあるが、これは「未熟者め!」と言っているようなものです。「青二才」 も若くて未熟な人を指します。山口百恵の歌で「青い果実」があるが、若い 少女の恋を歌っています。結構危険な恋ですけど・・。出だしが

あなたが望むなら私何をされても良いわ いけない娘だと噂されても良い

になっています。「青い果実」というタイトルは、若者の恋をイメージしている かもしれません。日本人のようなモンゴル系の民族は、生まれたばかりのとき、 おしりが青いです。年をとるごとに青みはなくなります。このようなことも、 「青→未熟」といったイメージが生じる要因であると考えられます。

もちろん青にはプラスイメージも存在します。「幸福な」「平和」「理知的な」 「冷静」などです。「幸せの青い鳥」の青は、幸福を表しています。また桜田淳子の 「わたしの青い鳥」もそうです。聖母マリアの青いマントは、神秘性も表しているが、 「平和」「幸福」といった願いも表れていると思われます。

青は寒色であることから、「冷静な」「理知的」といったイメージも存在 します。それに対して赤のような暖色系は「情熱的」「活動的」なイメー ジがあり、青とは対称的です。

キャンディーズで「年下の男の子」という歌があります。その出だしは、

真っ赤なりんごをほおばる ネイビーブルーのTシャツ  あいつはあいつはかわいい 年下の男の子

歌詞の内容から察すると、この男の子は寂しがり屋で内気な性格です。 その性格を、「ネイビーブルー」という色で表していると俺は考えます。まして ネイビーブルーは、男の子が着ているTシャツです。「真っ赤なりんご」の赤も、 青のイメージを引き立たせる役割を果たしています。緑のリンゴだったら、 青が生きません。この歌はボーイフレンド紹介路線の歌で、内気な男の子を テーマにしています。この歌はヒットして、次に出たのが「内気なあいつ」 です。(こっちはちょっと知名度が低いかも。)更に次に出たのが、これも かなり有名ですが「ハートのエースが出てこない」です。ハートの赤と内気な 青が良く現れている例です。

SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO