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2.明度と彩度

１級２次の最大の山場、「明度＆彩度」です。これを覚え れば、１級２次は征したといっても決して言い過ぎではあ りません。何でかというと、前述しましたが、１級２次の問題 は明度＆彩度の値を覚えていないと解けない問題があまりにも多 すぎるからです。

トーンは12種類、色相はビビッドトーンで24種類、他の11個 のトーンで12種類あります。したがって色の数は、

24×1＋12×11＝156個

つまり156個の色の明度＆彩度を覚えないといけ ません。「難しい。そんなのできないよ。」と思うかも しれませんが、意外とそうではありません。彩度は非常 に簡単、明度も規則性があります。それではその規則性に ついて見てみましょう。

■明度＆彩度スケール

これが明度と彩度の表です。彩度は覚えるのは簡単です。 しかし明度はちょっと曲者なので、ここでは明度の覚え方の コツをレクチャーします。

こっちは12色相だけをとりあげたものです。ビビッド以 外を覚えるときに役に立ちます。（こっちの方がコンパクトですしね。） さっそく印刷して暗記用に使いましょう。なお間違っても一切の責任 は取らないので、教科書やテキストを見ながら確認してくだ さいね。

■暗記の仕方

まず青紫と黄色を注目してください。色相番号が8番と20番 の部分です。どのトーンも黄色は明度が一番高くて、青紫は明度が一番小さいです。

次に色相番号18、20、22の明度を見てください。どのトーンも明度の値が、

18:B ＝ 20:V ＝ 22:P

です。これは絶対に覚えましょう。20:V の明度を覚えれば1 8:Bと22:Pは完璧です。

もうひとつ色相番号２と１４に注目してください。 どのトーンも 、２と１４の明度は同じですね。しかも２と１４は補色の関係である ことに注目です。補色の関係で同一明度の組み合わせは、「２−１４」だけです。 「同一トーン・同一明度のダイアード」のような問題が出たら、２と１４ に注目してください。

■グラフ

色相を横軸に明度を縦軸にグラフを作成しました 。表を見ながら検討すると効果的です。ただしビビッドトーンは面倒くさいから 作りませんでした。（そのうち作るかもしれないが。）

１．低彩度

まずは低彩度からです。かなりグラフの形が単純で覚える数値が 少ないです。どのトーンも、「12-14-16」「24-2-4」の明度の値は 同じです。あっという間に攻略できます。ペールトーン以外は、 グラフの形が同じですね。

２．中彩度

次は中彩度トーンです。ダークトーン以外はグラフの形は同じです。8 を基準に考えると、色相差が2増えるたびに、明度が（8に比べて）0.5づ つ減っていることが分かります。明度をスムーズに覚えるポイントは、 8と20の明度をがっちり暗記し、それを基準に他の明度を 見ることです。

8と20の明度を暗記すれば、他の色相の明度は楽に出すことがで きます。例えばd8の明度は6.0です。それではd12の明度はいくら でしょう？色相差が 2増えるたびに、明度は0.5減るのがポイント です。d8を基準にすると、d12の色相差は4になります。つまりd1 2の明度は、d6より1.0（0.5×2）小さいことがわかります。答え は5.0ですね。（6.0−1.0＝5.0）d4の明度も5.0です。

8と20の明度はがっちり暗記してください。これは中彩度トー ンに限らず、どのトーンでもあてはまります。

３．高彩度

ブライトトーンもディープトーンもグラフの形が同じなので、覚 えやすいです。ポイントは8と20の明度を暗記して、それを基準に 他の色相の明度を見ることです。

グラフを見ても分かるように、明度には規則性がありますから、 覚えるのはそんなに難しくありません。まずは色相番号8と20の明度の値を 覚えましょう。そして高彩度トーン同士、中彩度トーン同士、低彩度トーン同士 はグラフの形が似ています。最終的には明度＆彩度の表を自分で再現できる ようになってください。