点数計算の原理

■はじめに

麻雀の点数計算システムは無駄に複雑です。非常に覚えにくく、初心者にとっては大きな壁です。そもそも点数計算のやり方だけで、一冊の本が成立すること自体、普通ではありません。(点数を踏まえた戦術やルールは除く。)他のゲームやスポーツで、そのような例は中々ありません。

もっと簡単でかつ合理的な得点システムを作ることは難しくありません。しかし人間というのは、新しいものに挑戦するのを避け、古いものにしがみつく傾向があります。よほどのことがない限り、一度定着したものを変えるのは、決して簡単ではありません。「古いもの=神聖」という思い込みがあり、これはどちらかというと多数派であるともいえます。

ここでは得点計算の原理について説明します。これがわかると、いかに現在の特定計算が複雑かつ大雑把であることが良くわかると思います。

ちなみに実際の点数計算については、軽く触れるにとどめる方針です。なぜならこのような講座は、星の数ほどあるからです。

■点数計算の原理

麻雀の得点は、「符」と「役」が定まれば決定されます。点数計算の流れは以下のようになります。

  1. 「役」を数える。
  2. 「符」を計算する。
  3. 「基本点」を算出する。
  4. 「基本点」を基に点数を算出する。

「役」を数える。

「役」を数えるのは麻雀を少しでもやっていれば指して難しくありません。

「符」を計算する。

アガリの形や待ちによって「符」がでます。符は20〜102まで2刻みです。実際の符は1の位を繰り上げて算出します。30符と40符が非常に多くて、次いで20符と25符がよく登場します。逆に60符以上は、ほとんど登場しないです。なお符計算の具体的な方法については、次章で説明します。

「基本点」を算出する。

「符」と「役」がわかったら次は基本点を算出します。基本点をBとして、符をF、役をYとします。そうすると基本点は以下の式を用いて算出します。

B=F×2^Y  ・・・・・(1)

ここで指数のYに注目してください。まずYは役数です。Yが1増えると、基本点は二倍になることが分かります。つまり麻雀の点数計算は、原則として、1役増えると、点数が2倍になります。基本的には倍々計算になります。

また現在のルールでは、どんな上がりにも絶対に2役が付き、【場ゾロ】と呼ばれています。他にも「バンバン」「ゾロゾロ「デンデン」「リャンゾロ」という呼び名もあります。例えばリーチのみの手は1役です。しかし点数計算では、ゾロゾロの2役が加わり、3役として計算します。(この場合、Y=3となる)バンバンを除く役数をyとして、(1)式を書き換えると下のようになります。

B=F×2^(y+2)=4F×2^y  ・・・・・(2)

以下、「役数」と表記している場合、「場ゾロの2役」は除くものとします。場ゾロは「定数」として扱います。

「基本点」を基に点数を算出する。

そして基本点をもとに点数を算出します。10の位を切り上げることによって、最終的な点数となります。

子のツモ和がり:子2人から「」ずつ,親から「2B」をもらう。(合計4B)
子のロン和がり:放銃者から「4B」をもらう。
親のツモ和がり:子3人から「2B」ずつもらう。
親のロン和がり:放銃者から「6B」をもらう。

親は子の1.5倍です。また子につもられたときは、親は子の二倍の点数を払わなければなりません。

(2)式を使って、Bを消去すると、下のようになる。

子のツモ和がり:子2人から「4F×2^y」ずつ,親から「8F×2^y」をもらう。(合計4B)
子のロン和がり:放銃者から「16F×2^y」をもらう。
親のツモ和がり:子3人から「8F×2^y」ずつもらう。
親のロン和がり:放銃者から「24F×2^y」をもらう。


実際に計算します。仮に30符3役について考えます。まず基本点を算出します。

B= 4×符×2の翻数乗 = 4×30×2^3 = 4×30×8 = 960

したがって30符3役の基本点Bは、960点となります。


子のロンアガリであれば、振り込んだ人は「4B」点払うので、

点数=4B=4×960=3840

十の位を切り上げると、3900点(通称ザンク)となります。


親のツモアガリの場合、子3人から「2B」点もらうので、

点数=2B=2×960=1920

十の位を切り上げると、2000点となります。つまり子三人から2000点ずつもらい、親は合計6000点をゲットします。三人から2000点づつもらうので、「2000オール」と呼ぶこともあります。


 

■打ち切り計算

5役は満貫、6〜7役はハネマン、8〜10役は倍満、11〜12役は三倍満、13役以上は数え役満であり、これらの場合は点数が決まっているので、符を数えなくても問題ありません。満貫以上は役数によって決まるので、非常に覚えやすいです。これらを真っ先に覚えるといいでしょう。

名称 役の数 点数(子) 点数(親)
満貫 5 8000(2000・4000) 12000(4000オール)
ハネマン 6〜7 12000(3000・6000) 18000(6000オール)
倍満 8〜10 16000(4000・8000) 24000(8000オール)
三倍満 11〜12 24000(6000・12000) 36000(12000オール)
役満 13以上 32000(8000・16000) 48000(16000オール)

ではなぜ、満貫やハネマンのような制度があるのでしょうか?基本点の式に注目すると、「基本的に麻雀の点数は1役上がるごとに倍になる。」ことが分かります。しかし常に倍計算にすると、ファン数が高くなったとき、ものすごく点数がインフレして、ゲームバランスが崩れます。そのため満貫やハネマンなどの「点数打ち切り」を設けることによって、インフレを防いでいるのです。


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