麻雀道具

麻雀に使われる道具は、牌,サイコロ,点棒,雀卓,マットがあります。ほかに補助的な道具として、起家マークなどがあります。

●牌:
  麻雀牌は全部で34種136枚あります。萬子が9種類、ピンズが9種類、索子が9種類、字牌が7種類です。1種類につき、同じ牌が4枚あります。他にも赤牌、花牌、予備の牌があります。通常の麻雀牌はプラスチック牌(ユリア樹脂)です。カード麻雀やマグネット牌も、携帯用として非常にポピュラーです。

●サイコロ:
 正式名は骰子[しゃいつ]である。通常は2つ用いる。

●点棒:
 点棒は百点、千点、五千点、一万点の4種類であるが、五百点棒を使っている場合もある。ちなみに日本に麻雀が普及し始めたとき、点棒は百点,千点,五千点の三種類だけであった。(アールシャル麻雀)ちなみに一万点棒が加えられたのは、リーチ麻雀が普及された後である。また点棒を使うのは、日本だけであるといわれている。中国やアメリカでは、スコアシートを用いて、点数を記録する。

●麻雀卓:
  麻雀を遊戯するための卓。麻雀卓、半自動卓、全自動卓がある。雀荘で有名なのが全自動卓であり、自動的に山積を行う機械仕掛けの卓を指す。機械が山牌を作るので、麻雀のイカサマの一つである『積み込み』が不可能になり、全自動宅の登場によってイカサマ師は激減した。(しかしイカサマが完璧になくな ったわけではないが。)

●マット:
 こたつなどで麻雀を行う時に使うマット。麻雀卓と比較して携帯しやすい。ちなみに麻雀のマットの色は緑色が多い。なぜかというと、緑は人の心を落ち着かせる効果があるからである。もし真っ赤な麻雀マットであったら、落ち着いて麻雀をするのは難しいと思う。

●起家マーク:
  表が東、裏が南になっている、起家と場を表すマーク。

■ 麻雀牌の科学

1.麻雀牌の材料

現在、ほとんどの麻雀牌は、『ユリア樹脂』という材料で作られています。点棒やサイコロもユリア樹脂が材料です。しかしすべての麻雀牌が、ユリア樹脂でできているかというと、そうとは限りません。

A 現時点で良く使われている材料

●紙:
 カード麻雀に使われます。携帯用として非常にポピュラーなです。麻雀禁止の場所(例:寮)では、先生にばれにくいので重宝されます。

●ビニール(マグネット牌):
  携帯用の麻雀です。マグネットシリーズは、麻雀だけでなく、様々なゲームでも応用されています。非常にコンパクトで、電車の中で遊ぶには絶好のツールです。デメリットは洗牌するとき、混ざりにくいことです。

●ユリア樹脂(ウレア樹脂):
 現在、ほとんどの麻雀牌は、プラスチックの仲間である『ユリア樹脂』で出来ています。

ユリア樹脂は、熱硬化性樹脂の一種です。熱硬化性樹脂とは、加熱によって固くなるプラスチックを指します。逆に加熱によって柔らかくなるプラスチックを、熱可塑性樹脂と呼びます。プラスチックは大きく分けて、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分類できます。

熱硬化性樹脂:熱によって固くなるプラスチック(例:ユリア樹脂)
熱可塑性樹脂:熱によって柔らかくなるプラスチック(例:ポリエチレン)

ユリア樹脂の製造法:
 尿素(ユリア)とホルムアルデヒド(ホルマリン)を混ぜた後、硫酸を加えて加熱すると、ユリア樹脂が得られます。ユリア樹脂の構造は網状です。くもの巣みたいな形です。

ユリア樹脂の特徴:
・退色しにくい。(堅牢性が強い)
・水に弱い。(特に温度が高い水は駄目)
・80度くらいまでなら耐えられる。
・非常に固い。
・電気を通しにくい。(絶縁性が高い)

●アクリル樹脂:
 透明の麻雀牌を作るときには、アクリル樹脂が用いられます。アクリル樹脂は、熱硬化性樹脂です。透過性ならピカイチです。そのため、透明な商品を作る際には、うってつけの材料です。アクリル特有の臭いがあるのが難点です。(結構きつい)しかし日本では、アクリル樹脂の臭いを消す技術が確立されています。そのため臭いがあるアクリル樹脂の製品は、粗悪な輸入ものである可能性が高いです。(あの臭いを逆手に取ることは考えにくい。)

 麻雀マンガである「アカギ」の影響で、透明牌が麻雀好きの間で流行しています。「アカギ」では、「鷲巣麻雀」と呼ばれる麻雀を通して、様々なストーリーが描かれています。「鷲巣麻雀」の特徴は以下のようになります。(ちなみに俺は「アカギ」はよく分からない。)

・75%が透明牌で、25%が普通の麻雀牌。たとえば白の場合、4枚中3枚が透明牌で、1枚が普通の麻雀牌。他の種類の牌でも同様。
・麻雀牌はすべて籠や箱の中に入れる。籠の中から麻雀牌をつもる。
・麻雀牌を引くときは、手袋をする。(盲牌防止のため)

透明牌の流行は、このマンガによるといっても過言ではありません。普通の麻雀牌と比べて値段が高いです。この流行を背景に、粗悪な透明牌も出回っているので、注意してください。粗悪品の特徴を列挙すると以下のようになります。(ただし粗悪品は比較的安価であるメリットもある)

・彫刻が凸凹している。
・臭いがする。
・不透明である。(透明性が悪い)

インターネット上のカタログ写真は、CG補正で誤魔化している可能性が高いので、注意が必要です。「写真ではあんなに透明できれいだったのに、実際はかなり透明牌が濁っていた。」といった悲劇も十分起こりえます。

営利団体における写真の定義は、「真実を写すもの」ではなく、「多くの人(ターゲット)に好まれるように見せるもの」と考えたほうがいいです。ターゲットに好まれるならば、写真は真実でなくても全然良いのです。(これはかなり重要なことである。良い悪いは別にして。)むしろ真実でないほうが、良い場面の方が多いです。たとえば女性の肌色は、明るい色の方が、好まれる可能性が高いです。そのためリアルな写真よりは、肌を少し明るく修正した写真の方が良いのです。ちなみに、ターゲットに好まれそうな色に修正する行動を色修正と言います。(このことに興味のある人は色彩学の本を見ることをオススメします。どの色彩学の本にも記憶色や色修正については載っているはず。)

B 過去に利用されていた材料(現在ではあまり現実的ではない)

●木:
 一番最初の麻雀牌は、木製であったと言われている。木は丈夫であり、他の材料に比べて手に入りやすいし、加工も容易である。腐りやすいのが短所である。

●骨:
 木よりも軽くて丈夫で腐りにくいので、かなり長い間、麻雀牌は動物の骨で作られていたらしいです。ただし骨はプラスチック(ユリア樹脂)に比べて軽いので、骨製の牌は違和感があるかもしれない。

●石:
 非常が大きいのでミニサイズの牌が多いです。また高価なものになると、ヒスイやターコイズなどで作っているものもあります。今でもヒスイやメノウの牌が、数万円〜数十万円の相場で売られています。そんなに安く出来るの?と思われる方もいるかもしれません。しかし同じヒスイと行っても、ピンからキリまであり、特別にこだわらなければ、比較的安価でヒスイを手に入れることが出来ます。(部屋のインテリアに使われる こともある。)安価なヒスイのことをクズヒスイと呼ぶこともあるようです。

C 非常に高価な材料 (芸術品)

●純金製:
 純金製の麻雀牌。非常に重いので、牌のサイズはかなり小さいです。金は錆びにくい(イオン化傾向が小さい)特徴も持っています。金は柔らかいので、加工するにも難しくありません。

●象牙牌:
 麻雀牌の材料としては、かなり有名な部類です。現在では国際動物保護条例に基づいて製作されていないはず。(密漁はあるかもしれないが) 象牙牌の特徴は以下のとおり。

1.牌が黄色っぽい
2.手彫りである(機械でほることは絶対に不可能)
3.メガネなどのガラスを象牙牌に合わせると黒く見える部分がある。

象牙牌を買うときは、2と3に気をつけてください。象牙牌は機械では彫れません。(機械で彫ると割れるから。)したがって必ず手彫りです。あと黄ばんだプラスチックで手彫りの牌もあるので(イミテーション)、そのときは3を試しましょう。ちなみに3の科学的根拠は今の時点でははっきり分かっていません。

2.麻雀牌の作り方

また麻雀牌の作り方には、『手彫り』『機械彫り』『型』の三種類があります。『手彫り』『機械彫り』は殆んどなく、現在では『型』が主流です。

●手彫り:
 職人が麻雀牌を1つ1つ手で彫る方法です。麻雀牌職人は、今ではほとんど存在です。麻雀牌ファンにとって、非常に残念であると思われます。

●機械彫り:
 機械を使って、麻雀を彫る方法です。均質性が高く、味わいがないです。

●型:
現在の主流です。型を用いて、成型したユリア樹脂を模様付けします。

3.麻雀牌のサイズ

日本の麻雀牌は、15mm×19mm×26mmの付近のものが多いです。ただメーカーや種類によってまちまちです。ちなみに最近では、麻雀牌は『大型化』されています。文字や模様も昔の牌に比べて大きくなっています。

ちなみに中国の麻雀牌のサイズ(面積)は、日本の麻雀牌に比べて、二倍くらいあります。『ゲタ牌』と呼ばれることもあります。ちなみにゲタ牌でイカサマをするのはかなり難しいです。

大型化の社会的背景として、高齢化社会があると思われる。最近では、高齢者の頭を活性化させるために、高齢者向けの麻雀教室がしばしば開催されている。またコンピューターの普及によって、 視力の悪い人が増えたのも、麻雀牌が大型化した理由であると思われる。他にも、牌を大型化した方が迫力があるといった、心理的な理由もある。現在は『牌の大型化』が流行している。流行は、様々な社会的背景や民族文化が絡んでいることが非常に多い。たとえば流行色である『アースカラー』(ナチュラルカラー)は、1970年代前半に流行した。この時期は、公害問題や環境問題に対する関心が非常に高かった。公害問題や環境問題の関心が高い―、この社会情勢をファッション業界は利用した。これによってアースカラーは流行してしまった。流行は『俺たちが作るのではなく、企業によって作られる』面もあることは、覚えておいても損はないと思う。

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