完先

俺は、完全先付けにはかなり疑問を持っている。「ルールはなしなしの完先で〜」と言われても困る。 (ちなみになしなしと完先は、全く違うルールなので要注意。ここでは完先について取り上げる。もっともなしなしも結構問題はあるが。)検証すればするほど、そうならざるを得ない。なんで完先に疑問を持っているかというと、同じ状況でも、解釈の仕方によって、和了の成否が変わるから。完先の解釈が、人によってバラバラになりやすく、それによってトラブルが生じてしまう。これだと麻雀の楽しさが激減すると思う。ちなみに完先とは、 「完全先付け」の略で、「確定している役があるかどうか?確定している役があればあがれるし、なければあがれない。」である。ポイントは『確定性』である。しかし「確定している役」という解釈が曲者なのである。

たとえば、下の手の場合、ダマのロンで、あがれると言う人も居るし、あがれないと言う人もいる。

123666三四五発発中中

この待ちは発と中のシャボ待ちである。どっちも役がある。あがれると考える人は「発でも中でも、役が確定しているから上がれる」という意見であり、あがれないと考える人は、「発と中は別の役で、役が確定していないからあがれない。」という意見である。つまり役をどう捉えるかによって、あがれたりあがれなかったりするのだ。

Aさんの解釈:
発:三元牌(飜牌)
中:三元牌(飜牌)
両方とも役は確定しているからあがれる。

Bさんの解釈:
発:発
中:中
確定している役は、ないからあがれない。

Cさんの解釈:
発:役がある
中:役がある
両方とも役があるから上がれる。

AさんとBさんが同じ卓に居て、もしAさんが発であがったらどうなるだろう。Bさんは「確定している役がないから上がれないよ」と指摘するに違いない。だけどAさんは上がれると考えている。これによってトラブルが生じるのは目に見えている。

役のカテゴライズ(分類)のしかたによって、和了の成否が変わってしまう。これだと、すれちがいが起こるのも無理もない(手役をどうカテゴライズするかなんて人によって違う。)まして飜牌のシャボ待ちなんて、大変良くケースである。次の例はどうだろうか?中と東のシャボ待ちである。

123666三四五東東中中

これも「飜牌のシャボ」と捉えるか、「東中のシャボ」と捉えるか、「飜牌と三元牌のシャボ」と捉えるか、「両方とも役がある」と捉えるによって、和了の成否が変わってしまう。ちなみにリーチをかければ、「リーチ」という役が確定するので、あがれる。

これはどうだろうか?一四三の変則三面待ちである。実はこれもトラブルがおきやすいケースである。

233445678二二二三

一:ピンフ
四:タンヤオ、ピンフ
三:タンヤオ

Aさんの解釈:どの待ちにも役があるので、上がることはできる。
Bさんの解釈:共通している役がないからあがれない。(確定している役はないからあがれない。)

と考えると、完先であがれる状態というのは、「どの待ちでも、共通している役が1つ以上ある状態。」と言い換えることもできる。だけど役のカテゴライズの仕方によって、「共通」という解釈が変わってしまう。たとえば前述の三面待ちを、こう解釈することも全然間違いではない。

一:1つ役がある
四:2つ役がある
三:1つ役がある

「どの待ちでも『役がある』という確定性(共通性)を持っているから、あがれるではないか?」と主張したって、文句をいうことはできない。確定性もあるし、共通性もちゃんとあるからだ。

変則三面待ちや飜牌シャボは、大変よくあるケースである。そのたびに、このようなトラブルが起こるのはちょっといただけない。このようなトラブルが起こる例はいくらでもあげることができる。(とくに変則待ちや多面待ち)

ではどうすればいいのだろうか?最後に対策を列挙する。一番簡単な方法は、

・ありありにする。

である。「ありあり」が嫌ならば、

・なしありにする。
・片和了はなしにする。(最終的にどの待ち牌でも、1役以上の役があればOKにする。)

のがオススメ。このルールにすれば、前述した例において、ダマでも上がれることになる。

・どの待ちでも共通している役が一つ以上あれば上がれる。

これは役についてしっかりと定義する必要がある。手役一覧を作るといいかもしれない。

現存の完先ルールは、あまりにも不備な点が多い。現存のルールに満足するのではなく、不備な点を検証して、それを改善することも重要なことではないだろうか。ルールについて検証することも、麻雀の面白さの一つだと俺は考えている。

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