27 ロキの捕縛

神々はロキを許せなかった。特にバルドルを二重に殺したことが、許せなかった。ロキは「これはやばい雰囲気だ。さっさと逃げよう」と思った。

ロキはアースガルドから逃げ出して、ある山に身を隠した。フラーナングの滝で、鮭に変身して遊んでいた。しかしこれでは完全に安全ではない。ロキは滝の近くに、四つのドアを持つ家を建てた。昼間は滝で遊んで、陸にいるときは火の近くで網を作っていた。

しかーーーし、ロキは神々の声を聞いてしまった。ロキはあわてて鮭に変身し、滝に飛び込み、網を火の中に入れた。神々の中で最も知的なクヴァシル(「6 詩の蜜酒」参照)は、すぐにロキの家に向かった。クヴァシルの家宅捜索が始まった。その結果ロキが魚に変身していることが分かった。(焼けている網から。)

神々はロキの作った網と同じ網を作り、網を滝の中に投げた。だが、そんなことで引っかかるロキではない。しかし神々は、滝の中にロキがいることを確信した。

神々は網に重石をつけて、ロキが網下の川底を泳げないようにした。ロキは海が近いのを見ると、網をジャンプして、滝に泳ぎ戻った。(海は危ないから。)しかしこのことにより、神々はロキの居場所を知ることになる。

神々は二手に別れ、流れの中ほどでロキを待ち構えた。海に逃げるか、網をジャンプするか、ロキの逃げ道は二つしかなかった。ロキは後者を選択した。しかしジャンプした瞬間、トールはロキをキャッチしたのだ。こうしてロキは神々につかまってしまった。

神々はロキを暗い洞窟に閉じ込めた。ロキの息子のヴァーリとナルヴィも神々に捕まった。まず神々は魔法で、ヴァーリを狼の姿に変えてしまう。この後とてつもなく恐ろしいことが起る。

なんとヴァーリが、ナルヴィを引き裂いてしまうのだ。ヴァーリは吠えながら、ヨーツンヘイムに走った。神々はナルヴィのはらわたを取り出し、それでロキを岩に縛り付けた。ナルヴィのはらわたは、ロキを縛った瞬間、鉄のように硬くなった。

スカジが毒の蛇を持ってきて、毒汁がロキの頭上に落ちるようにセットした。毒汁はロキの頭に滴り落ちる。

ロキの妻シギュンは、ロキの頭の上に容器を置いた。これによりロキは助かったが・・・。容器が毒でいっぱいになると、シギュンは毒を毒の池に捨てに行った。(けなげなひとだなぁ)

しかしその間にも蛇の毒はロキの頭を直撃する。ロキは激痛で身悶えして苦しむ。人はこれを「地震」と呼んでいる。地震が起きる理由は、ロキが毒によって悶えているからである。このお仕置きはラグナロクまで続くのだ。

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