20 トールとゲイルロド

ロキは気分転換に、フリッグの鷹の羽衣を身につけ、空中散歩をしていた。彼は巨人ゲイルレズの城の様子を見たくて、そこへ飛んだ。彼は天窓に止まって、広間をのぞいた。しかしゲイルロド(ゲイルレズ)は鷹に気がつくと・・・

ゲイルロドは「すぐに捕まえなさい。」と家来に命令した。家来は壁をよじ登ったが、あまりにも壁が高くて、壁をよじ登ることは、決してイージーなことではなかった。(ましては巨人だしね)

ロキは「あんなウスノロ巨人が相手なら、上にあがってきても、逃げる余裕はあるな。」とタカをくくっていた。しかし、いざ逃げようとしたとき、両足が壁にはりついていて、いとも簡単に家来に捕まってしまった。

ゲイルロッドは「お前は普通の鷹ではない。お前の名前は何と言うんだ。」とロキに問いかけた。しかしロキは名乗らなかったので、ゲイルロッドは彼を箱の中に入れ、三ヶ月間餌をやらなかった。

三ヵ月後、彼を引っ張り出すと、とうとうロキは自分の名前を言った。しかしゲイルロッドは「ミョルニルなしのトールを、ゲイルロッドの館へ来るように誘導させろ。もちろん鉄の手袋と力帯も装備させてはならない。さもないと命はないぞ」と言った。

アースガルドに戻ったロキは、トールと一緒に巨人の国ヨーツンヘイムへ行った。トールの家来のシアルヴィーも同行した。(どう誘ったかはわからない。)途中でロキたちは、ヴィーザル神の母の女巨人グリーズに会った。

グリーズ「あいつはずるいやつだ。正々堂々と戦ったらエジキになってしまう。お前さんに杖と鉄の手袋と力帯を貸そう。」

ロキたち「ありがとう。」

ロキたちは旅を続け、ヴィルミという河川に着いた。この河川は非常に大きくて、しかも流れは急であった。グリーズから借りたアイテムを生かし、なんとか川の真ん中に着いた。しかしその時に、河川の流れが急になり、水深が大きくなった。この河川の氾濫は、ゲイルロドの娘ギャールプの仕業であることが分かった。なんと、ギャールプはおしっこをしていたのだ。だから水かさが増したのだ。(どうやっておしっこしたかは自分で想像してみよう。)

トールはギャループにめがけて石を投げつけた。鉄の手袋をつけているので、命中率は100%だ。石は見事に命中して、河川の流れは緩やかになった。そのときトールは、ナナカマドの枝を掴み、これにすがって向こう岸に飛んだ。このためナナカマドは「トールの救い」と呼ばれている。

トールたちはついにゲイルロドの屋敷に着いた。しかし、トールたちは冷遇され、家畜小屋に入れられた。家畜小屋には一つだけ椅子があり、トールがその椅子に座った。

急に椅子はエレベーターのように持ち上がり、トールの頭は天井にぶつかった。しかしそんなことで死ぬトールじゃない。トールは杖を天井の「はり」にあて、椅子を無理やり押し下げた。その途端、椅子の下から悲鳴が聞こえた。なんと椅子の下には、ギャループとグレイプが座っていた。トールは二人の背骨をボキッと折ったのだ。

これにはゲイルロドも怒り、力比べのためにトールを広間に招いた。トールが広間に入ると、巨人は「赤い鉄塊」を、トールにめがけて投げつけた。トールは鉄の手袋で鉄の塊をキャッチした。トールは鉄の塊を投げつけた、松坂投手ばりの球速で。(いやそれ以上だ。)

鉄の塊は柱や壁をつきぬけ、ゲイルロドや巨人の体を簡単に通過して、ついには大地に突き刺さった。


死んだゲイルロド 「ロキ〜〜約束はどうした〜〜。」

ロキ 「だってしょうがないでしょ。恨むならグリーズを恨みな。」

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