北欧神話に登場する神を、ざっと挙げるだけでも、次のような神がいます。
オーディン | ロキ | フレイヤ | チュール |
トール | フレイ | バルドル | ヘイムダル |
名前だけならヴァルキリーが有名かな?モンスターやトロルもいます。有名どころとして、大蛇ヨルムンガルドや大狼フェンリルなど。それでは代表的な北欧神話の神を紹介したいと思います。
オーディーンは、戦い・詩・魔法・死を司る神です。スレイプニルという8本足の馬、グングニルという如何なるものも貫くといわれる槍、ヴァラスキャルヴとヴァルハラという神殿を持っています。
彼はとても複雑な性格の持ち主で、魔法や死に深く関係ある神秘的なキャラクターです。オーディンといったら戦い(槍,剣)の方をパッとイメージすると思いますが、彼は戦いだけではなく偉大な魔法使いでもありました。
また、ルーン文字の発明者でもあります。しかし、彼の叡知には多くの犠牲が払われています。例えば、洞察力を得るために、片目を犠牲にしたり、ルーン文字を得るために9夜首を吊るしたりなど。
あと女好きだったり、旅行好きだったり、商業や貿易の守護神だったりなど彼にはいろいろな姿があります。(性格が複雑なため何を考えているんだか分からないこともしばしば。)
オーディンはたくさんの名前を持っています。その数は数十種類に及びます。古エッダ「グルームニルの歌」によると・・・
アトリーズ、アルヴァルディ、アルファズル、イァールク、イヤールク、ヴァーヴズ、ヴァク、ヴァルファズル、ヴィズリル、ヴィズル、ヴェラチュール、ウズ、オースキ、オーミ、ガウト、ガグンラーズ、ガングレリ、キャラル、グラプスヴィズ、グリーム、グリームニル、ゲンドリル、サズ、シグフェズル、シーズグラニ、シーズスケッグ、シーズヘト、スヴァーヴァニル、スヴィザル、スヴィズリル、スヴィズル、スヴィパル、スキルヴィング、スリジ、スロール、スンド、セック、ニカル、ニクツ、ハーヴィ、ハプタグズ、ハールバルズ、ヴァーレイク、ハンガグズ、ヒァールムベリ、ヒヴリンディ、ヒルドールヴ、ビレイク、ファルマグズ、ファルマチュール、フィムブルチュール、フィヨルスヴィズ、フィヨルニル、フェング、フニカル、フニクズル、フロプト、ヘラン、ヘリアン、ベルヴェルグ、ヘルテイト、ヘルブリンディ、ヤヴンハール、ユッグ
あまりまじめに読まないでください。目が疲れますから・・・
トールは,オーディンの息子で北欧の神の中でずば抜けて力が強くたくましい神です。(オーディンの息子ではないという説もある)妻にシフがいました。赤い髭がぼうぼうと生えているため、別名〔赤ひげ〕と呼ばれることもあります。彼は筋肉ムキムキで、意外と優しい性格です。単純な面もあり、オーディンやロキに弄ばれることもしばしば・・・。
まともに戦ったらオーディンでもかなわないでしょう。彼の宝は、力が増幅する力帯、どんなものもキャッチできる鉄の手袋、一番重要なのはミョルニルというハンマーです。沢山の巨人がこのハンマーの餌食になっています。ミョルニルという言葉は、頻繁に登場するので、ぜひ覚えてください。
彼は、外へ出かけるときに、二匹の山羊が引く車に乗っていきますが、その車はすざましい音をたてます。それが雷鳴だとされ、今でも北欧の人々は雷が鳴るとトールが車で出掛けるのだと言ったりすることもあります。口よりも行動が先に出るタイプで、彼のエピソードは、派手なのが多いです。(花嫁に変装するエピソードもある。あと、侍女にはロキが……)
昔、アース神族とヴァン神族が戦っていました。しかし、戦いに疲れた彼らは和睦することになりました。その際、お互いに人質を交換することになりました。
神族名 | 例 | 人質になった神 |
アース神族 | オーディン、トール、バルドルなど | ミーミル、ヘニール |
ヴァン神族 | ニヨルド、フレイ、フレイヤなど | ニヨルド、フレイ |
ヴァン神族からアース神族の元にやって来たのがニヨルドとその子供のフレイとフレイヤです。フレイはオーディン、トール、ロキに負けないくらい北欧神話で非常に重要な神です。
彼、かなりの美男子で、「太陽、雨の豊饒神」であります。 彼の乗り物は、グリンブルスティという黄金の毛をしているイノシシです。ちなみに、このイノシシは馬よりも速く走れて黄金の毛で闇を照らせます。 スキーズブラズニルという、帆船も彼の貴重な宝です。この船は使わないとき、たたんでポケットにしまえる便利な船です
ひとりでに斬り付ける剣を持っていたが、ゲルトという娘の愛を手に入れるためその剣を手放してしまい、巨人スルトの戦いで命を落とすことになります。
ドイツ語のFrau(女性につける敬称)の語源とされている女神です。フレイヤはフレイの妹で、北欧神話中最も美しい女神です。(兄弟そろって美人なんだよ、これが。ちなみに2人は双生児。)
彼女は、「愛欲の神」「豊饒の神」で、魔法を使うのが得意です。恋歌を聞くのが好きで、恋に悩んでいる人をサポートするといわれています。彼女の宝は、ブリージングの首飾りです。首飾りを手に入れるためなら四人の小人と一夜ずつ寝床を共にするほど……。(結局、四夜も過ごしたのか。おそろしい。)
彼女の怒りのために壁が震えたり、鼻息荒く力んだあまりでブリージングの首飾りがはじけ飛んだり……。(美しい女神のする行動とは思えないなあ)彼女は,美し過ぎるがゆえに貢物として要求されることがよくあります。巨人の花嫁にされかかったり、時には娼婦になることだって……。
彼女にはオーディンのようにマルデル、ヘルン、ゲヴィン(giveの語源)、スュール、ヴァナディースなどたくさんの呼ばれ方があります。
ロキは、元巨人族の仲間であったが、アース神族の仲間に入りオーディンと義兄弟の関係です。
彼は、北欧神話を語る上で外す事ができないキャラクターです。悪意があるのかないのかさっぱりしない天邪鬼な神で、別名トリックスターと呼ばれたりします。
神々を困らせ陥れることもあれば、逆に彼がいないと解決できなかったと思われる事件を悪知恵で解決したりもしました。(イドゥンという女神を助けたり、戦争で崩壊したアースガルドの城壁をフレイヤの結婚をダシに、巨人を利用してタダで直させたりなど、数々の苦難を、彼の機転で乗り切っている。)
しかし、バルドル殺害の件についてはさすがの神々も怒り、罰として彼を岩に結びつけ毒液を垂らす蛇をそばに置きました。
彼は妻シギュンとの間に、ナリ&ナルヴィをもうけますが、その反面、巨人アングルホダとの間にも、長男・フェンリル、次男・ヨルムンガルド、 長女・ヘルをもうけてしまいます。しかしナリ以外は、いずれも神々にとっては問題であったので、彼らは不幸な運命をたどることになってしまいます。
ヴァルキリーは、オーディンに仕える、兜と槍で武装した女神です。死すべき運命となっている戦士の息の根を止め、その死体をオーディンの館であるヴァルホルまで運びます。そこでは、戦死した勇敢な戦士たちが集められ、もてなされています。それは、終末に起きるラグナロクという戦争に助力するためです。ラグナロクの際に戦う戦士のことを、エインヘリャルといいます。
彼女たちは戦死者を決めるために戦場の上空を馬で駆けまわるが、その時の彼女たちの華麗な輝きで夜毎に空が美しく赤々となるので、人々はこれをオーロラとも呼んだ話もあります。
彼女達はまたフレイヤにも仕え、選ばれた戦死者の半数を彼女のもとへと導きました。何故彼女に仕え、何故戦死者を彼女の元へと導かせるかは謎です。(仮説として、魔術を教わるために半分をフレイヤの元へと導かせたらしい。)
バルドルは、オーディンとフリッグの間に生まれた司法神です。善良,賢明にして、邪心,嘘のかけらもなく、慈悲深く超美男子らしいです。バルドルは司法神で、彼の判決に逆らうものは、一人も居ませんでした。他に司法神として、バルドルの子供であるフォルセティがいます。(ものすごい正直者でピュアな神なんだよ。こんなやついるかと思うくらい。ただ、キリスト教の影響を受けている可能性が強い。善=バルドル=キリスト、悪=ロキ → バルドルのキリスト化説)
彼の館はブレイザブリクといい、不浄なる者は入れないようです。彼の宝は巨大な船フリングホルニです。彼はロキの策略により、盲目の神へズが投げたヤドリギの槍によって死にます。妻はナンナといって、バルドルが死んだとき、あまりのショックで胸が張り裂けて死にました。
他の神も紹介しましょう。まず北欧神話中で最も勇気のあ る神チュール。彼は右腕を犠牲に、フェンリル 狼を捕まえました。
バルドルの母フリッグは、「バルドルが死んでし まう」と予言を聞いたとき、彼女は、人間、妖精、小人、巨人は もちろん、火、水、風、地、病気などありとあらゆるものに、バ ルドルを殺さないと誓いをたてさせた神です。フェンサリル(フ ェンリル)という館を持っています。(バルドルは人気が高いの で、どのものも誓った。ただ例外もあったが。)
ヘイムダルは、虹の橋ビフレストで、巨人が来 ないか見張っています。ヘイムダルが居ないと、アースガル ドは巨人の餌食になるかもしれません。睡眠時間が少なくて すむ特徴があり、吹けば九つすべての世界に響き渡るというギ ャラルの角笛(DQ4のバロンの角笛の元ネタ。)を持ってい ます。ロキに負けないくらい、頭がいいです。また「奴隷、自由人(農民,職人)、 貴族」の身分を作ったのはヘイムダル(リーグ)です。 (「リーグの歌」参照)
イドゥンは、神々の若さの源である「イドゥンのりんご」を持っています。(ちなみに彼女はヴァン神族)一時期彼女が巨人にさらわれ、神々が老けていったアクシデントがあったが、ロキによって救出されました。
ノルンは運命の女神です。ウルドUrdhr(過去)、ヴェルザンディVerdhandi(現在)、スクルドSkuld(未来)の三人グループの総称です。ユグドラシル(世界樹または宇宙樹)根元にあるウルドの泉のほとりに住み、泉の水をユグドラシルに注いで、枯れぬように世話をしています。また神々や人間の運命を予言します。人間や神の運命はこの三人にかかっています。彼女たちが居ないと、世界樹は枯れ、世界そのものが破滅します。
シフ:ト−ルの妻。髪の毛が黄金の麦のように輝いている。
シギュン:ロキの妻。健気な性格。
ブラギ:詩の神でイドゥンの夫。雄弁と詩には優れているが戦いは苦手。
ナンナ:バルドルの妻。彼が死んだ時、あまりの悲しさに胸が裂けて死んだ。
エーギル:海の神。トールの武勇伝に登場する。かなり古代からいたらしい。
このように、北欧神話の神は個性的でいい味を出していると思います。残されている文献が少ないから、とても残念です。
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