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文献紹介

■ エッダ、サガ関連

北欧神話のコンテンツを作ったときに、参考にした文献を紹介します。

• 谷口幸男訳／エッダ〜古代北欧歌謡集／新潮社／1973
• グレンベック著 山室静訳 ／ 北欧神話と伝説／新潮社／1971
• 山室静著／サガとエッダの世界／現在教養文庫／1992
• 谷口幸男著／エッダとサガ―北欧古典への案内／新潮社／1976
• シブサワ・コウ編／爆笑北欧神話／koei／1995
• 山室静著／北欧の神話−神々と巨人の戦い／筑摩書房／1982

■ ルーン関連

私は二冊しか持っていません。両者は似て非なるものです、購入する際には気をつけてください。aはオカルト的で、bは学術的です。(まぁタイトルをみれば見当つくけど。念のために。)

• 鏡リュウジ著／神聖ルーンタロット占術／学研／2000
• 菅原邦城訳／ルーン文字／学藝書林／1971

■ 文献紹介

参考文献の列挙オンリーは面白くないので、文献を紹介します。 独断と偏見に満ちている、オススメ度を点数化 してみました。100点満点です。参考にするのはokですが、鵜呑みにする のはngです。絶対に鵜呑みにしないでください。

・エッダ―古代北欧歌謡集／谷口幸男訳／新潮社／1973　 [100点]

古エッダと新エッダ「ギュルヴィたぶらかし」の全訳。北欧神話ファンな ら絶対に必携の一書。北欧神話のバイブルといっても、過言ではありません。 古本屋や図書館に眠っている可能性は小さいが、まだ絶版じゃないので、取 り寄せすればゲットできるかもしれません。オンラインショップを使う手も ・・・。

・アイスランド・サガ／谷口幸男訳／新潮社／1979　 [100点]

これも素晴らしい。有名なサガ6編の完訳です。辞書並みの厚さで、表 紙も豪華です。既に絶版で、手に入れることは超がつくほど難しいです、 たとえオンラインショップでも。学校の図書館で見つけたときは、体が震 えました。（しかも超理系の学校）もし間違っても古本屋で見つけたら、 迷わず買うの一手。 収録作品は以下のとおり。

エギルのサガ／グレティルのサガ／ラックサー谷の人びとのサガ／エイ ルの人びとのサガ／ヴォルスンガ・サガ／ニャールのサガ

なんとアイスランドサガを「日本の古本屋」で見つけてしまいました。 （2004年7月）これを見つけた日は、体が振るえ、授業も研究も できませんでした。もちろん迷わず買いましたとも！！

・北欧神話と伝説／グレンベック著 山室静訳 ／新潮社／1971 [95点]

簡潔明瞭な文体が特徴。神話初心者も、サガ初心者もオススメの一 書です。それに山室先生の文章は、非常に分かりやすく親しみやすい です。でもやはりヴォルスンガ・サガは、原典を読んだほうが雰囲 気がつかめます。（ヴォルスンガ・サガを読んだ感想。）

・サガとエッダの世界／山室静著／現在教養文庫／1992 [80点]

アイスランドの歴史と文学について、易しく書かれている本。初心者 向けの本です。ヴァイキングの法律、キリスト教伝播のプロセス、アイス ランド文学黄金時代など。ゲルマン民族の側面が分かる一書。

・エッダとサガ―北欧古典への案内／谷口幸男著／新潮社／1976 [85点]

有名な神話とサガのあらすじが書かれています。非常に良くまとまっています。

・爆笑北欧神話／シブサワ・コウ編／koei／1995 [70点]

すごく笑えます。笑いながら神話のあらすじを知る ことが出来ます。半分が絵で、マンガに近いです。北欧神話のキャラ クターのイラストを書きたい人も、補助的な資料として使えるかも しれません。この本であらすじを知ってから、上記の本を読むと効 果的。初心者には超オススメ、中級者以上には物足りないきらいが。

・ゲルマン神話上・下／ライナー・テッツナー著／青土社／1998 [5点]

ものすごっく簡単に手に入るが、全くおすすめできません。神話や伝説の資料として、 持つ価値はありません。学校の図書館で読みましたが、はっきり言って読みに くいです。文章がヘタクソで、脚色入りすぎています。固有名詞の表記がバラバラで、索引の 意味が全くありません。（見開きレベルで、表記が違うのは痛すぎる。） 伝説編であるニーベルンゲンの歌は、ニーベルンゲンの歌ではありません。（言い切り） ただ「シドレクス・サガ」の訳があるのは、ちょっと 美味しいかもしれないが。あとツッコミ用の本として、持つ価値を見出すことが できるかもしれない。

・北欧の神話−神々と巨人の戦い／山室静著／筑摩書房／1982 [80点]

出ました、山室先生の本。私はこの本を衝動買いしちゃいました。 少年・少女向けに書かれた本。子供向けだからって、バカにしちゃいけ ません。すごく分かりやすく書かれているし、考察も書かれています。児 童向けなので、18禁の表現はおだやかに書かれています。ジャンルが「神話 ・宗教」でなくて、「児童向け文学」に入っていることが多いので、くれ ぐれも見落とさないように・・・。初心者にはオススメの一書。ちな みにこの本は、「世界の神話」シリーズの一つであるが、他の神話の本 も読みやすいです。

・北欧神話／米原まり子・一井知子訳／青土社／1998 [60点]

個人的には微妙なライン。タイトルは北欧神話というよりは、北欧神話学 と言った方が適切だと思います。学術的な要素が強い本です。写真資料がた くさんあります。

　結論：初心者は｢爆笑北欧神話｣or｢山室 先生系｣を買った方が良い。ある程度あらすじを知っている人は、｢エッダ 〜古代北欧歌謡｣を迷わず買った方が良い。